CITY OF GONSHINEZ

博士 (たけし)軍団に入りかけの頃、グレート義太夫さんのお父様が亡くなられて、で、若手って当時の僕もそうなんですが喪服を持っていないんですね。

小島 うん

博士 テレビ局の衣装さんに借りたりするんですけど、軍団の同期に佐竹チョイナチョイナって仲間がいたんですね。もう辞めちゃいましたけど。

小島 はい

博士 この人、葬式に出たことがなかったんですね。

小島 あぁ

博士 で、どんな服装で行けばいいかって相談されて、俺が『大丈夫。黒の上下だったら俺持ってるから』って貸してあげたんですね。一式。

小島 ええ

博士 それがですね、タキシードの上下で、靴をタップシューズに・・これ軍団のコンサートで使っているやつで、襟キラキラなんですよ、もう。フリル付いてんですよ(笑)

小島 ヒドイ・・(笑)

博士 でも本人は初めての葬式なので分かってないんですね。

小島 ええ

博士 で、落合の斎場にちょっと遅れて現れたんですけど。スクーターに乗って、お経が読まれる中に一人ものすごいエンターテナーみたいな奴が(笑)

小島 タップダンサーが(笑)

博士 パチッパチッパチッというタップの音と共に(笑)

小島 ハハハハ(笑)

博士 そのね、木魚の音とともにパチッパチッパチッといいながら近づいてくるんですよ(笑)

小島 最悪ですよ(笑)

博士 空気が変わって、もう笑うに笑えないんですよ。そしたら座ってた枝豆さん(注:つまみ枝豆)がドォー!っと飛び出してっておもいっきりチョイナを殴って『お前いいかげんにしろこの野郎!!』つって『場所わきまえろ、この野郎!!』つって

小島 はい(笑)

博士 それでその時に気が付いたんでしょうね。そのまま落合の斎場から走って逃げていくんですけど、走って逃げていく音がパチッパチッパチッパチッてドップラー効果のように消えていくんですよ

小島 アハハハ(笑)タップダンスの靴だから(笑)

博士 そう。それがチャップリンの後ろ姿みたいなんですよ。パチッパチッパチッパチッて。あー、チョイナ行っちゃったーって(笑)

小島 なんていう不謹慎な。もうね、ヒドイ(笑)。恨まれたでしょ後で、博士。

博士 いやぁ、これ僕ね、寝る前に時々自分の人生で何が今までで面白かったかなぁって思い返すんですよ。その時にいつも頭の奥底からパチッパチッパチッパチッという音が聞こえてきて(笑)。あのチョイナの、あの時のスクーターで現れた時と殴られて去った時のね(笑)

小島 ハハハ(笑)

博士 もう僕の中で『街の灯』みたいなね。チャップリンの映画のような名シーンです

理詰めの人は「呆れて黙る」ことがある。相手の理解力の無さに説得を諦めてね。
感情の人はそれを勝ったと思い込んで吹聴する。
理詰めの人はコストメリットが無いので関わらないのが一番、って関係を絶つ。

外部からは理詰めの人が負けて逃げたように映る。